目的 前報と同じく, 多面的感情状態測定尺度を用いて, 女子学生を対象に, 着装によって生起する感情状態を測定した.本報では, 「卒業記念パーティ」, 「通学」, 「レジャーランドへの小旅行」, 「会社訪問」の各場面において, 「ふさわしい/ふさはしくない」あるいは「着たい/着たくない」と評価した衣服を着用したときに生起する「快活・爽快」, 「充実」, 「優越」, 「安らぎ」および「抑欝・動揺」, 「董恥」, 「圧迫・緊張」の各感情を測定し, 衣服の評価とその衣服を着たときに喚起する感情との関係を求めることを目的としている.成果 「ふさわしい/ふさわしくない」と「着たい/着たくない」の2つの尺度 (それぞれ5水準) によって評価された衣服を着装したときに生起する感情の状態を比較すると, 2つの尺度ともその評価に対応して7感情が生起していることがわかった.場面にふさわしい, 着たいと評価された衣服を着用した場合に, 「快活・爽快」の感情は各場面で強く生起し, 特にレジャーランドへの小旅行, 通学の場面でより強く生起している.「優越」の感情は卒業パーティで, 「充実」の感情は会社訪問, 卒業パーティで, 「安らぎ」の感情は小旅行, 通学の場面で強く生起している.一方, 場面にふさわしくない, 着たくないと評価された衣服を着用した場合には, 各場面とも「羞恥」の感情が特に強く生起し, 「抑欝・動揺」の感情が次いで強く生起している.「圧迫・緊張」の感情はふさわしい, 着たいと評価された衣服を着用した場合においても, 場面によって感情の生起に大きな違いがあることがわかった.
Read more